15年以上前、私が消防士になった時に一番喜んでくれた人。
それは間違いなく両親でした。
消防士というと、公務員で給与は安定している。ブラック企業ではないことは確かだから安心。世間の認知度も高くて誰に言っても恥ずかしくない。子供たちにも大人気。
全部ひっくるめて、喜んでくれた。
確かに親の世代はそうだったかもしれない。
バブル以降の日本経済が低迷している中、公務員は安定を約束されて、充実した福利厚生があって、普通以上の生活ができていたのでしょう。
でも今はそうじゃないんです。
物価は右肩上がりなのに対して公務員の給与はなかなか上がらない。
働いても働いても生活は苦しい。
おそらく生活が楽になるタイミングはこの苦労を耐え抜いた先にある【退職金】というご褒美をもらってからになるでしょう。
日々の業務は増える一方で心も身体も犠牲にしながら働いている。
常に寝不足と闘い、非番日は子供と遊ぶ体力も残っていない。
そんな生活を残り約20年続けなければならない。
待ってられるか!!!!
私は耐えるようにして仕事を続けるよりも、イキイキと働いて、しっかり稼ぎ、妻や子供とたくさんの想い出を作りたい!心も身体も元気に過ごしたい!
両親の世代的にも消防士については給与面や仕事内容、全てにおいて良いイメージしかないはず。
突然「消防士を辞める」なんていったら驚くだろうけど、消防士になった時、1番喜んでくれた両親だったから、ちゃんと説明してから、消防士を辞めたかった。
「消防士辞めようと思う」両親に伝えてみた。父からは衝撃の新事実が告げられた。
父)ほぉーそうかぁーなんか寂しいけど、決めたのなら頑張りやぁー。
私)ありがとう。
父)俺も公務員やってたけど1年しか続かんかったからなー
えええーッ!!!(初耳)
なんでそんな事サラッと今言うのー!?!?
私の”消防士辞める“が薄れるじゃん!
アラフォーになるまで聞いたことがなかった父親の衝撃の新事実。
自分もかつて通った道。そりゃ背中を押してくれるわけだ。笑
母)お嫁さんはなんて言ってる?
私)「良いと思う」って理解して応援してくれてる
母)お嫁さんが心配だけど、そう言ってくれてるなら何も言うことはないわ、頑張るしかないね。
母)嫁さんと子供のために頑張ってね。
実家を出てから十数年が経ち、私のことを1人の大人として認めてくれている。
1人の大人の決断を止めるつもりはないし、「あなた達家族が決めたことだから。」ということだった。
「消防士を辞める」妻、子供、義父母、両親に伝えた。次は職場のいよいよ職場の上司。
消防士になれた時、一番喜んでくれた両親にも説明ができて、よかった。
とはいえ、息子が消防士を辞めるなると、コレからどうなるのか。心配な気持ちはあるだろうから、ちゃんと安心してもらえるように頑張るしかない。
消防士の時よりも、給料、時間、健康、あらゆる面で上回れるようにする。
妻、子供、義父母、父母、と家族に対して転職への想いを伝え、理解は得られた。
次はいよいよ職場の上司に伝える。